小型のハエ・カ類
- チョウバエ類
- 体長1-5mm
流れのない排水溝の汚水溜まりや地下ピットの汚泥から発生する。
飛翔力は余り無い。
ライフサイクルが約2週間と短いため、本種の施設内での増加は、排水系の日常衛生管理の指標ともなる。
- ユスリカ類
- 体長5-10mm
発生源は、河川・湖沼・雨水桝等多岐に渡る。
幼虫は、水域の底で筒状の巣を造るものが多く、成虫は夏季に集団で群れをなして蚊柱を造る。
吸血性は無く、灯火によく集まる。
- ショウジョウバエ類
- 体長2-3mm
樹液・腐敗果実・アルコールを含む食品・ごみ溜め等、発酵した腐植物質に集まる。
発生源も同様である。
正の走光性を示し、灯火によく集まる。
- ノミバエ類
- 体長1.5-2.0mm
発生源は腐敗動植物質であるが、食肉加工工場では、設備機器の下や排水系に堆積した有機汚泥から発生する。
屋内発生種として衛生指標の一種である。
- クロバネキノコバエ
- 体長2-3mm
腐植物質・腐葉土・油粕・有機肥料等から発生する。
広大な緑地帯を持つ施設では、外部侵入の重要種である。
観葉植物からも発生する。
- ハヤトビバエ
- 体長1.5-2.0mm
体は黒色。成虫は腐敗動植物質に集まる。
幼虫は食腐性で、塩分を多く含む半乾きの汚泥から発生する種類もある。
夕方から活発に行動し、正の走光性を示す。
- ニセケバエ
- 体長2-3mm
全体が黒色で、光沢がある。
堆肥や植物質の腐敗物から発生するが、菓子工場の排水(ヘドロ)からも発生することがある。
- チカイエカ
本種は、施設の排水溝や地下鉄の側溝、閉鎖された地下ピット等で発生する。
低温に強く、1回目の産卵は無吸血でも可能である。
近年、ウエストナイルウィルスの媒介源として注目されている。